まさに「岐路」
いたずら通報をして警察から逃げるゲームをしていた陸上部員4名のお話。
彼らがそんないたずらをすることになった背景。
そんないたずらをしていた背景には
自分達とは関係ない先輩たちの不祥事によって
廃部にされた陸上部員たちの岐路。
機捜4人の岐路。
とくに九重の「自分は正しいものである」「正しいもの以外は許さない」という潔癖さ。
アンナチュラルの毛利刑事たちが出ていたこともあって、アンナチュラル見たくなりましたよね。
不条理な死。
不条理な世の中。
決して公平ではない現実。
そういったものを物語として成立させてる野木亜希子さんが本当にすごいなぁ、と思ってどんどん好きになってしまうのです。
岐路。
今回の全体のストーリーの軸となった「岐路」の話をしていた焼うどんのあとの志摩と九重
自分は周りに迷惑かけてないと思っている
辿る道はまっすぐじゃない。
障害物があって、それをうまくよけた、と思ったら
横から押されて違う道に入ったり
そうこうするうちに罪を犯してしまう
何かのスイッチで道を間違える。
人によって障害物の数は違う
正しい道に戻れる人もいれば
取り返しがつかなくなる人もいる。
誰と出会うか
・・・出会わないか
この人(パチンコ玉)の行先を変えるスイッチは何か。
辿る道はまっすぐじゃない。
障害物があって、それをうまくよけた、と思ったら
横から押されて違う道に入ったり
そうこうするうちに罪を犯してしまう
何かのスイッチで道を間違えるMIU404 第3話 志摩の台詞より
人によって障害物の数は違う
正しい道に戻れる人もいれば
取り返しがつかなくなる人もいる
誰と出会うか
・・・出会わないか
この人(パチンコ玉)の行先を変えるスイッチは何か。
ピタゴラ装置とパチンコ玉を使って、九重に語ったシーン。
この時使われたパチンコ玉を最終的に握ったのは九重。
この時のシーンがそのまま最後の陸上部4人の逃走劇にあてはまる。
四方に分かれて逃げていた陸上部員を機捜の4人が追う。
志摩は二番手を走っていた後輩くんを。
伊吹は三番手勝俣と四番手成川。
勝俣と成川が「国道側」と「工場側」の二手に分かれる。
国道側の成川を追ったのが九重。
工場側の勝俣を追ったのが伊吹。
ここで分かれた道が、その後の彼らの人生を大きく変えた。
伊吹に「出会った」勝俣は、伊吹から言葉をかけられる
「俺はいまから襲われた真木かおりを助けに行く。逃げるか来るか今決めろ!」と。
彼らを完全にバカに仕切っている九重と「出会った」成川は、そういった言葉をかけられることもなく、真木捜索に向かうために追尾をやめる。
仮に、言葉をかけたとしてもこの時の九重では成川の心に響く言葉はかけられなかったんじゃないかなぁ。
完全に上から目線でものをいったんじゃないかなと思う。
それは志摩が彼らに怒鳴りつけたのとは違う愛のない響きになったんだと思う。
九重にもなにか過去があるのかな。
私は、リアタイの時は、九重はこの時、成川を捕まえてあげられなかったことをのちのちくやむのかな、アンナチュラルの六郎みがあるなって思っていたんだけど。
第3シーズンのコード・ブルーの名取先生みたいな感じかな?
ともあれこの先の九重の変化が楽しみです。
今のところただただ嫌なやつなので(苦笑)
バシリカ高校の「バシリカ」とは?
バシリカとは建築様式の言葉。
ローマ建築において、バシリカは裁判所や取引所に用いられた集会施設、またはそのような機能そのものを指す言葉として使われていたが、やがてローマ伝統の礼拝堂建築(および礼拝形式)ではなく、集団が一堂に集まる礼拝を必要とするキリスト教の教会堂の建築として取り入れられ、一定の平面形式を指す言葉となった。
ローマ教皇の発行した教皇小書簡により、一般の教会堂より上位にあることを認められた、あるいは特別の役割があることを認められた教会堂のことをあらわすこともある。
こちらはローマの五大バシリカのひとつ、サン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂の内部
この整然と並んだ柱の美しさと「一般の教会堂より上位にあることを認められた教会堂」という印象の名前をもつ高校の校長先生が、事実を秘匿してでも対面を保とうとしたというのはどこかうなづけるような気がする。
今回の名言シーン
ここぞというときにかっこいい毛利健在
真木が不審者に襲われて行方不明ということを知らされる陸上部員3人。
どんな罰でも受けるからと泣きながら助けを求める勝俣に対して、
返す毛利さんがここぞと言う時にかっこいい毛利さんでアンナチュラル〜!って感じでしたよね。
「ま、こっちは警察なんで
通報がありゃあ調べもするし、助けもしますよ」
きゃーーーーー(>▽<)
本物の変質者に襲われた真木の声の違和感を逃さない警察官
なんども虚偽の通報をして、本当の通報も「今4機捜が対応中だから」と取り合ってもらえなかったかもしれない真木の通報。
あやうく狼少年になりかけた真木。
電話を受けた女性警官が違和感を感じて、
ほんの一瞬の間ののち言った
「あの、いいですか!」
に、けっこうずきゅんと痺れました。
他にも
・連帯責任
・問題なのはゲームじゃなく、実際にしでかすやつです。
・日本語の表現は柔らかくて美しい
だけど重大な問題までオブラートで包み隠してしまう
・罪を裁くのは司法の仕事。
世間が好き勝手に、私的制裁を加えて良い理由にはならない。
などなどずしんと心に響く、日常のそこらにたしかに紛れ込んでいる問題がたくさん出てきていて、考えさせられるシーンばかりでした。
第4話も楽しみです。
九重が落としてしまったパチンコ玉の行方も気になるところです。